tomatoma流英語習得術① | ミツバチ生活への道~英会話・音楽ライブ・映画~

tomatoma流英語習得術①

読者登録していただいた方から、『tomatomaさんは英文科を卒業しているんですね。どうやって英語を勉強しているのか教えてください』という、メッセージをいただきました。ありがとうございます。


では、ここにtomatoa流英語習得術を大公開!・・・と言っても、何も目新しいことは、無いんですが(汗)。

まず、英文科卒業→英語が出来るという、誤った観念を頭から取り除いてください。学費を出した親でさえ、そんな妄想は抱いていません。(何のこっちゃ!)

私が英語の基礎を学んだのは、大学時代に2年間通った街の英会話教室でした。


アメリカ人の兄弟2人で運営していましたが、アランは日本語が完璧でした。弟のゲアリーは片言ぐらいかな。週に2回、自分の好きなクラスを選んで、45分×2レッスン受けるというシステムでした。アランがクラス選びのコツをこういっていました。

3つのレベルから選びなさい。1つ目は自分のレベルに合ったクラス。ここで、一番実力がつきます。

2番目はレベルが少し低いクラス。レッスンは物足りなく感じるけれど、そこで以前よりかなり出来るようになった自分にきずき、自信を持つことが出来ます。

3つめは、レベルが高いクラス。所々わからなくて、自分はまだまだという気になり、気を引き締め直すきっかけになるでしょう。

ポイントは刺激を受けながら、続けるということですね。

何のお稽古もそうでしょうけれど、現在地を知らせるナビがあるわけでもなければ、通過地点でポイントがつくような、お楽しみもありません。それを自分で工夫して見つけるのが、長続きのこつです。

私がその後通ったECCもレッスンを選べましたから、教室選びのチェックポイントの1項目にしてみては?


アランの教室で得た最大の成果は『音声学(phonetics)』を学んだこと。

「子供は素直に聞こえてきた音をまねるけど、大人は頑固になって聞こえている音を自分の耳が聞こうとしない。だから、理屈で納得しないといけないんだ」とは、アランのセリフです。確かに私も音声学を学んでから、早口にしゃべっていると思っていたネイティブの英語が、実は日本語と同じで音自体を省略して言っているのだとわかり、単語一つ一つがクリアーに聞こえるようになりました。


具体的な例を挙げましょう。

d の音は舌の位置が同じなので t に変わりやすいです。有声音より無声音のほうが労力が少なくてすみますからね。これをアランは「舌が怠ける」と表現していました。

それから、t や h の音が消えることもしばしばです。the や to は文章中に頻出しますが、特に意味を強く持たせる必要がなかったら、ァ 程度の発音になります。he はィ 、her は アァ(巻き舌)に。

I want to → 「 ァイワナ 」 t と n も舌の位置が一緒で、そのままにしていて、そのあと to の ァ がきてこうなります。英語のペーパーバックとか発音のまま書かれていて、何の単語だい?っていうのは、よくありますね。「ァイワナ」 と 「アイウォントツウ」 発音してみてください。音の長さがぜんぜん違うでしょう。

「外人は早口」の秘密はこれだったのです。


ここで重要なポイントが2つ。

英語が上手くなる途中では、こういう音の省略に自然にでも気ずきます。ところが、言ってないわけではないのです。息をつめる間合いで、音を感じさせるというか。

アメリカ人と結婚して長年アメリカに暮らしていた女性が話していました。「言ってないと思ってまねしたら、前よりもっと通じなくなってしまった」


それから、部分的に出来るようになった、例えばさっきの「ァイワナ」を会話に使うかどうか、という問題。

日本に住んで英語を教えているアメリカ人の先生に聞いたら、自分は日本では「アイウォントツウ」でやっていると言ってました。私は、時と場合ですね。言葉は通じてこそ意味があるもの。英会話教室では「アイウォントツウ」、海外では向こうが私を英語が出来ると勘違いせず、子供に話すようにゆっくりと旅行者向けの英語を使ってくれているときで、話が弾んでいれば「ァイワナ」かな。


このように『音声学』は英語聞き取りの重要アイテム。ぜひ、どこかできちんと勉強してください。

でも、どこで勉強したらいいかが結構問題なんだよね。

本屋さんにもその類の本は沢山置いてあるけど、例の口と舌の絵とかがかいてあるやつで、わかりにくかったな。実は、大学4年で音声学があって(もっと早く教えろよ!)、その教授が書いた本を使ったけど、アランの手作りテキストの方が、わかりやすかった。


お陰で、発音には少し自信があります。

3年前に行ったオーストラリアでは、「Your English is very nice!」の賞賛の声をいろんな人からかけられましたし、「アメリカかカナダに留学していたの?」とまで言われました。いえいえ、日本で長年、地道に勉強しただけです。


【重要なお知らせ】

娘にいつも「お母さんはお世辞という言葉を知らないの?」と言われます。

はい、私は褒められた言葉は額面どおりに受け取ります。少しでもマイナスのイメージを含む言葉にたいしては、その人がそんな言葉を口にしなければいけない、追い詰められた心理や背景を深く考慮し、私のほうには何ら問題は無かったという結論に達することがほとんどです。

だから、私の自慢話は、話半分に聞いといてねっ!


学校ではどうでしょう。息子の中学の英語の授業参観に行った時、軽く教えていました。

前述のECCでは、カナダ人の女性講師1人だけが、d → t とかホワイトボードに書いて説明していましたが、英語だったので初めて聞く人は、わかりやすかったでしょうか。

このあたりが、最初は日本人に習ったほうがいいと言われる、ゆえんかもしれませんね。


どこでやるにしろ、教える人の個人的能力にかかっていることが多いです。

ですから、私は大手の英会話学校は例のB・・・・・・と、ECCしか行ったことがありません。

最初に書いた『英会話学校の正しい選び方 』と重複しますが、自分は何の為に、どんな英語を習いたいのかをはっきりさせるのが、一番大事です。


そこから、では何をどんな風に勉強していくのかがわかると思います。

私の場合はとりあえず会話ができて、映画やテレビが神経をすり減らすことなく見れるようになりたい、という目的を持っています。新しい英会話教室にも通い始めましたが、教室は刺激を受け、日ごろ勉強していてわからなかった所を、習う場所にすぎません。勉強は自分でこつこつやるものです。


今日覚えて欲しいのは、話したり聞いたりできるようになりたいなら、『音声学』を必ずやること。

明日は、具体的にどんな勉強をやってるのかをお話します。


・・・えへっ、今日はちょっと偉そうでしたね。昔、教育実習に行ったときのモードだったよ。

melocotonさん、こんなもんで、良かったですか?

皆さんもリクエストあったら、どんどんくださいね!