映画 [主人公は僕だった/STRANGER THAN FICTION ] | ミツバチ生活への道~英会話・音楽ライブ・映画~

映画 [主人公は僕だった/STRANGER THAN FICTION ]

水曜日は、朝から天神まで出かけて映画を見てきました。

『主人公は僕だった』(マーク・フォスター監督、2006年・米)です。

主人公


『プロデューサーズ』で、お茶目なナチスの残党を好演していたウィル・フェレルが主役。

けっこう笑える映画かなと期待大晴れ


国税庁の会計検査官であるハロルド(ウィル・フェレル)は、過去12年間、毎日決まりきった生活。

歯磨きのブラッシングの回数、バス停への歩数、役所での行動。

すべてが、きっちりと数字で表せる。


ある日、そんな彼の耳に女性(エマ・トンプソ)の声が。

彼の行動をすべて描写する。

まるで、小説の描写のように。


パニックに陥る彼の耳に、「死」が予言される。

不吉な運命を回避しようと、文学理論の大学教授ジェールズ・ヒルバート(ダスティン・ホフマン)に指示を仰ぐ。

自分の物語のラストを喜劇に変えるため、生き方を変えようとするハロルド。

子供の頃から憧れていたギターを始めたり、正反対の女性(マギー・ギレンホール)に恋をしたり。

そしてついに、彼の運命を操る小説家が判明するのだが・・・。


上映中の映画館では笑い声もあがっていましたが、私はそこまで面白いとは思えませんでした。

なんとなく、ストーリー展開がしっくりこなくて。

自分が実は小説の主人公という、不条理な世界の設定は問題ないのですが、現実と非現実の微妙なすり替えがうまくいってないようです。


構成が甘い気がします。

例えば、細かいことを言えば、彼の対極の象徴がエレキギターのようで、役所にも行かず毎日練習します。

そして、彼女の部屋にあったアコギで弾き語りをして、心を射止めるのです。


そういう大切なポイントも、同じギターとひとくくりにして小道具に使います。

私から見れば、初心者がエレキを少しばかり練習したからといって、アコギでいきなり弾き語りが出来るのかしらと、ひっかかるのです。


これは一例で、話を強引に展開させる所に、違和感を覚えました。

不条理であるばあるほど、きっちり合せる所はあわせないと、すべてがぼやけてしまう気がします。


さらに、主人公のウィル・フェレルに、今回はそこまで魅力を感じませんでした。

どちらかと言うと、ダスティン・ホフマンやエマ・トンプソの方が、演技が良過ぎたかな。

もっとも、マーク・フォスターの監督作品『チョコレート』や『ネバーランド』にも、同じようなしっくりこない感じを受けたので、私と感性が合わないだけかもしれませんね。

きっと、すごくよかったと思う人もいたことでしょう。